こんにちは!MediConnect薬剤師の矢野です!
本日は、大人気シリーズ「ベトナムの市販薬紹介」です!
これまでご紹介してきたお薬についてはこちら↓
- ベトナムの市販薬紹介 @Ameflu → 風邪薬(総合感冒薬)
- ベトナムの市販薬紹介 @Loperemid 2mg → 下痢止め
- ベトナムの市販薬紹介 @Gimfast new 180 → 抗アレルギー剤
- ベトナムの市販薬紹介 @Leopovidone Gel → 傷薬
- ベトナムの市販薬紹介 @ Efferalgan 500mg → 解熱剤
- ベトナムの市販薬紹介 @ A.T Ibuprofen Syrup → 小児用解熱剤
- ベトナムの市販薬紹介 @ Siro (Syrup) Theralene® → 痒み止め(飲み薬)
- ベトナムの市販薬紹介 @ Crotamiton Stella 10% → 痒み止め(塗り薬)
今回は、ベトナムでもよく使われるSmecta(スメクタ)という薬を紹介します。
これは下痢止めとしてベトナムでよく使われているお薬です。
ベトナムでよくかかってしまう病気として、食あたり(食中毒)による下痢があります。ベトナムの薬局に行った際、このお薬を勧められるかもしれません。
早速、どんなお薬か見ていきましょう!
この記事でわかること
概要・価格
【Smecta】

ベトナムでは、下痢止めとして一般的に使用されている薬です。日本での取り扱いは承認されていません。
天然由来の粘土鉱物である ディオスメクタイトを有効成分とする消化管用製剤で、消化管粘膜を保護し、下痢などの消化器症状の改善に効果があるとされています。
粉薬で1箱10包入り、1箱50,000VNDです。
粉薬と言っても、そのままではなく、水に溶かして飲むタイプのお薬です。
有効成分
- ベトナムの薬 → 1包(3g)中 ディオスメクタイト 3g
- 日本の医療用医薬品 → なし
- 日本の市販薬 → スメクタテスミン (1包中 天然ケイ酸アルミニウム(スメクタイト) 3g)
Smectaは、ベトナムでは一般的に薬局で買えますが、日本では商品・成分ともに承認されていないので、Smecta自体は購入できません。日本の市販薬として、ディオスメクタイトの素となる天然ケイ酸アルミニウム(スメクタイト)を含む薬が販売されています。しかし、安全性や有効性がSmectaと同じ薬としては承認されていません。
この「ディオスメクタイト」という成分は、体内でとても面白い働き方をします。
体内・血液中に吸収されることなく、消化管に止まり、腸の粘膜を保護します。
また、ウイルスや細菌、毒素といった異物を吸着し、うんちと一緒に排泄してくれる作用があります。
さらに、他の下痢止めと違って、腸の働き(運動)に影響しないので、無理に下痢を止めることがありません。以前、食中毒の記事やベトナムの市販薬 ロペラミドの記事でも書きましたが、特に食中毒の時は、下痢を無理に止めてはいけません。
以上の作用から、腸の粘膜を守り、下痢が続く時間を短く抑えたり、回数を減らしたり、また脱水のリスクも軽減してくれるため、回復を早める補助的な薬として使われます。その代わり、下痢をスパッと止める作用はありません。
安全性も高いと言われていて、体に入らず、腸だけで働き、腸を守り、邪魔をしないことから、子どもにも使いやすいとされています。
WHO・欧州小児ガイドラインでは、欧州・発展途上国を中心に、経口補水療法(ORS)+ディオスメクタイトが標準的選択肢として採用されています。
ちなみに、日本のスメクタテスミンは、11歳未満には使えません。小児への安全性は保証されていないのが日本の現状です。
使い方と使用上の注意
Smectaについて、お薬の説明書である添付文書をみますと、使い方は以下のように書いてあります(要約)。
- 急性下痢
- 慢性下痢の補助治療
- 食道・胃・腸などの消化管粘膜の保護
- 胃腸の不快感、腹痛、胸やけなどの症状緩和
成人
- 通常 1回1包、1日3回
小児
- 年齢により調整
- 医師または薬剤師の指示に従うこと
この薬は、水に溶かして飲む薬で、子どもには、ミルク、スープ、離乳食などに混ぜて使用可能と添付文書に記載されています。
妊娠中・授乳中であっても、通常量であれば使用可能です。不安な場合は、現地の薬剤師に相談して下さい。
重度の便秘をしている方は、服用しないでください。
また、この薬は他の薬を吸着して作用を弱める可能性がありますので、他の薬とは2時間以上あけて飲むようにして下さい。
副作用はまれで、通常軽度で一過性と言われています。
さてさて、ここでまたあの疑問が湧いてきますよね?
なぜ、こんなに安全そうで使いやすそうな薬が、日本で買えないのか?
理由は、公的に明示されていませんが、安全性や有効性が否定されたためではなく、単純に日本国内で承認申請がまだ行われていないことと、国内小児適応基準のハードルの高さが大きな理由と考えられています。
日本で承認申請が行われていない理由は、下痢に対してすでに他の治療法が確立されているためです。薬の承認申請には時間と労力と多額のお金がかかるので、企業側が費用対効果が高いと判断したものから順に承認申請が出されていくのです。
また、子どもに使う薬の場合、日本独自の国内データや慎重な安全評価が求められる傾向にあり、海外での使用実績がそのまま承認に結びつかないことが多くあります。国内小児試験のハードルの高さ・審査要件が承認申請に影響していると考えられます。
日本の慎重な姿勢、医療過誤を引き起こさないためにも、重要だと思っています。特に、子どもに飲ませる薬は、安全性が気になりますからね。
おわりに
いかがでしたか?
今回のお薬は、下痢の際に補助的に使うお薬の紹介でした。
日本で承認されていないからといって、危険な薬というわけではありません。
日本で承認されていても、使い方を間違えると危険な薬もあります。
どんな薬を使うときも、正しい知識と判断が大事です。
ぜひ、参考にして下さい
MediConnect
薬剤師 矢野
※本記事は、ベトナム在住の日本人の方が、
渡航経験者のインタビューも参考にしてください
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